貯水タンクの地震被害調査と対策 | 中央大学 平野研究室

貯水タンクを地震から守れ

忘れられている被害はないか?

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2016年 熊本地震 貯水タンク破損事例(阿蘇市)
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2011年 東日本大震災 貯水タンク破損事例(名取市)
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2004年 新潟県中越地震 貯水タンク破損事例(長岡市)
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1995年 阪神・淡路大震災 貯水タンク破損事例(宝塚市)
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はじめに

東日本大震災の記憶も鮮明に残る中、2016年4月14日〜16日に熊本県を中心として震度7の地震が2回、震度6強が2回発生し、余震は10月10日現在で4,081回となっている。この地震は、活断層による直下型の地震であり、震源が浅いことから地表面に大きな揺れを生じさせて甚大な被害を発生した。さらに、複数の活断層が同時に動いた可能性があり、前震・本震・余震の区別が難しい『日本の近代観測史上、聞いたことがない』と言われている。
 一方、貯水槽の耐震問題に関しては、東日本大震災の被害調査で最新の基準で設計・製作されていた貯水槽が、スロッシング現象バルジング現象 等が原因となって壊れていることが判明している。さらに熊本地震では、多くの上水道用の貯水槽が被害を受け、熊本市内では災害拠点病院等で水を蓄える貯水槽が使用不能となった。その結果、これらの病院では、大量に水を使い生命に直結する人工透析を行っている患者を受け入れられなくなる等、『命の水』が危機となる事例が発生した。
そこで、まず熊本地震での貯水槽の被害の極一部を紹介する。次に地震災害発生時の『命の水』を守るために、既存の貯水槽の耐震性能の向上を目指し、産学連携で施工性の容易さ、経済性、衛生面を追求して開発した、浮体式波動抑制装置に関しての紹介を行う。

 

浮体式波動抑制装置
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振動実験映像

 

制振メカニズム
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スロッシング(sloshing)

スロッシング(sloshing)とは、容器内の液体が外部からの比較的長周期の振動によって揺動すること。液体が持つ固有振動数と地震による振動が一致したときに大きな揺動を起こす。この揺動により液体が容器から溢流したり、容器の蓋等の上部を破損したりする。なお、容器は剛体として扱う。

 

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バルジング(bulging)

バルジング(bulging)とは、側板と液体と接して振動する流体と構造の連成振動である。側板は、弾性体として変形しながら振動を発生する現象。容器を弾性体として扱う。この現象により、容器下部、特に隅角部の破損が発生する。

 

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