スコット・トゥーローの研究

(構築中 Always under Construction)
中央大学教授(大学院&総合政策学部)および
米国弁護士(NY州法曹界所属)
平野 晋

 関係ページは 「ジョン・グリシャム」「法と文学

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Susumu Hirano
Professor, Graduate School of Policy Studies, Chuo University (Tokyo, JAPAN)
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当サイトは小説家・米国弁護士のスコット・トウローの作品の研究、批評、およびそれを通じた法律学の研究・教育用サイトです。


Up-loaded on Nov. 7, 1999
Revised on Apr. 18, 2000; Jan. 8, 2001; Feb. 23, 2003. 
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First up-loaded on Feb. 23, 2003.

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リーガル・スリラーが大衆に受ける理由と、現在のリーガル・スリラーの特徴: トゥーローによる分析

「法律もの」への人気と、法律が大衆の日常生活に入り込むようになった過去30年の間に、大衆の法律に対する興味が大きくなったこととの間に、大きな関係がある。

大衆の、法律に対する興味には限りないものがある。TVの影響として代表的なものは、O.J.シンプソン事件であろう。

リーガル・スリラーというジャンルを私が創造したという評価は誤りである。シェークスピアの『ベニスの商人』以来、法手続に関する興味というのは存在して来た。しかし、今の、リーガル・スリラー・ブーム特徴には以下の3つが挙げられる。

  1. 法技術的な詳細を描いていること。
  2. 主人公のキャラクター設定が、古典的な正義の味方的弁護士からそうではない者に変わって来ていること。。
  3. 80年代後半に時期を同じくして生じたこと。

  1.について、『推定無罪』の中のもっとも人気のある場面しばしばは、140頁に渡るトライアルのシーン中の、証拠に関する判事の決定(evidentiary rulings)だというから驚きである。大衆がそこまで法技術に興味を抱く理由は、過去5年内に弁護士とコンタクトした人は過半数に登るという統計結果から言っても、法律が30〜40年前に比べてより日常生活に入り込んでいることにある。そこまで日常化した原因には、不法行為爆発(tort explosion)がある。今や誰もが原告になり得て、以前には認められなかった権利が創設される。原告になり得るだけでなく、被告にさえもなり得るのである。父は医師だったが、医師の例に漏れず彼も被告になることから逃れられず、さすがに提訴された際には心理的に大分参っていた。
  社会における法律家の存在も顕著になっている。私の映画化やテレビ化における代理人は法律家だし、CEO(最高経営執行責任者)である法律家も増えている。法律家はどこにも居るし、彼らは「権力の操縦管」(levers of power)に手をかけているように見え、大衆の生活に入り込んでいるから、大衆は法律を知りたいと望み、大衆による法律の理解が深まればより洗練されたものを理解するようになって来るのだ。

  2.主人公のキャラ設定も今日では、無実の黒人を南部で弁護する『TO KILL THE MOCKINGBIRD』のAtticus Finchとは異なり、『推定無罪』の主人公Rusty Sabichは不倫をしているし、真実に対して寛容だったりする。『法律事務所』のMitch McDeereも、他のグリシャム作品の主人公同様に致命的なほどに貪欲だ。今のご時世では、ペリー・メイソン[的な主人公]は大衆に「売れない」のである。

  3.法曹に対する憎悪は、最近始まった訳ではないけれども、そのピークが訪れたきっかけは、70年代のウォーターゲイト事件だった。大統領とその側近たちの法曹が、民主主義と正義の手続をサボタージしようとした事件であった。大衆は法曹に畏敬の念を払ったり、法曹が大衆よりも高徳であるとはもはや思っていないのである。

リーガル・スリラーのピークは、90年代前半だったと思う。現在、これで食べている作家は20名ほど居る。

出典:
Scott Turow, Introductory Remarks and Panel DIscussion by Scott Turow, 31 N.M.L. REV. 67 (2001).

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First up-loaded on or around Apr. 18, 2000.   Revised on Feb. 23, 2003.

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有名作家になってからもトゥーローが法律実務を続ける理由、トゥーローにとってのリーガル・ライティングと小説著述との関係

ジョン・グリシャムのように小説家として成功すると法律実務を止めて作家業に専念するという例が多い中、トゥーローはシカゴの大法律事務所のパートナーとして実務を続けています、その理由は複雑なものだ、とはトゥーロー自身の弁ですが、終日ペンに釘付けになってしまうような、孤立した作家人生をおそれているからだ、とも示唆しております。

法律brief writerに求められるのは、事実を冷徹に感情を抑制した記述。レトリックも控え気味である。逆に、小説のコアは感情であり、人間の行動の理由である動機である。したがって、両者は大きく異なる。けれども、法律家としてのトゥーローの人生の一部であるリーガル・ライティングもトゥーローは楽しんでいる、とは彼自身の弁。

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出典:


First up-loaded on Feb. 23, 2003.

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『ONE L』を上梓してトゥーローが被った嫌がらせ

容赦なくソクラテス方式の授業で学生を苦しめる、「ペリーニ教授」という名前で登場した実在の教授が、試験問題で、以下のような問題を出した。

学生が教授の日々の授業に関する本を出版し、その教授が侮辱的な経験をしたことにつき、考えられるあらゆる訴訟原因を記載せよ。

この経験以来、トゥーローは、実際の検察事務所の人物については書かないことに決めた。

出典: Scott Turow, Introductory Remarks and Panel DIscussion by Scott Turow, 31 N.M.L. REV. 67 (2001).

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トゥーローの書いた法律論文

出典:  Scott Turow, Introductory Remarks and Panel DIscussion by Scott Turow, 31 N.M.L. REV. 67 (2001).

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スコット・トウーロー作品の特徴

参考: Terry K. Diggs,Through a Glass Darkly: John Grisham and Scott Turow lay down the law for millions of Americans... Just what is it they're trying to tell?, ABA J., Vol. 82, Oct. 1996, at 72.

corrupting influence of lawを扱うのが現代リーガル・スリラーの特徴である、とトゥーローらはBBCの番組で言っていた。

出典:  Adrienne Drell, Murder, They Write: Legal writing is a part of lawyering -- so is crime. For all those lawyers who think that they can combine the two into successful mystery novels, there are some who really have., 80 A.B.A. J. 46 (1994).

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『有罪答弁』(PLEADING GUILTY)

 
 



 

『立証責任』(THE BURDEN OF PROOF)

 
 


『推定無罪』(PRESUMED INNOCENT)



囮弁護士』(PERSONAL INJURIES)